KRIニュースレター 第56号
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《燃料電池》 電気化学デバイス研究室 電気化学デバイス研究室長 松田 敏彦 電気化学デバイス研究室では、燃料電池の効率と耐久性向上のために必要な技術開発を進めています。また、これらの技術を活かして、機能性デバイスの研究開発や機能性素材の用途開発に展開しています。 技術領域 ・電極触媒開発 ・電極触媒層設計 ・電解質開発 ・PEFC部材の特性評価 ・多孔質材料の水分特性解析(ぬれ性、吸湿性など) ・カーボン材料の表面改質 KRIからの新規提案 ◆ 3次元構造化を鍵とする非貴金属触媒の開発 3次元構造化を鍵とした高効率反応場設計に基づく非貴金属触媒の開発(右図)や、高温無水条件下でのプロトン伝導性固体の開発を進めています。燃料電池用カソード触媒として有用な酸素還元活性触媒だけでなく、水素あるいは酸素発生活性といった多様なニーズに対応します。 水素発生反応活性 合成触媒のTEM像 ◆高活性且つ高耐久性白金触媒の開発 触媒活性に影響を及ぼす電極触媒の表面や構造を制御する観点から、高活性且つ高耐久性を持つ触媒の開発を進めています。高比表面積を有する触媒調製、Pt表面への修飾による表面電荷の制御、Pt表面の溶解部位の保護の手法により、目的に応じた機能を有する電極触媒の開発に貢献します。 高表面積Pt触媒のTEM図 酸素還元反応活性 ◆高性能化を目指したMEA開発 電解質膜と電極触媒層の界面に着目し、①触媒層と電解質膜の密着性低下、②電解質膜の薄膜化によるクロスリーク量の増大などの課題に対し、電解質膜の表面改質技術と触媒層解析技術を組み合わせて、MEAの性能向上および耐久性向上を目指します。 耐久性向上MEAイメージ ◆電極触媒層の粘弾性解析 粘弾性は物質の硬さ、柔らかさを表す指標として様々な分野で用いられています。塗膜状の電極触媒層の場合、粘弾性はバインダーとして用いられているアイオノマーの親和性や被覆率の影響を受けます。そこで、水晶振動子マイクロバランスを用いて電極触媒層の粘弾性を解析することにより、アイオノマーと親和性の高い触媒開発や均質な触媒インクの混合方法をご提案します。 粘弾性評価のイメージ

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