KRIニュースレター 第56号
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《分析・ソリューション》 解析研究センター 解析研究センター長 伊中 秀樹 解析研究センターは、大阪ガスのガス製造・輸送・家庭用ガス製品・工業用ガス製品・ガス発電・原料副産物等の不具合解決や、長期利用のための耐久性評価等の経験を豊富に蓄積してきました。これらの経験から、お客様が直面されている不具合の根本的原因にストレートに迫ります。 材料不具合、装置不具合、生産不具合など、材料分析やデータ解析のプロが議論し、原因究明への確実な解決アプローチを示します。また、プロジェクトリーダを中心に少人数分析集団がしっかり連携し、お客様の悩みを受け止め、迅速・フレキシブルに対応できる体制を構築しています。 ユーザ視点で長年培った不具合解決技術 技術領域 ・市場調査と分析、国および自治体の政策動向をタイムリーにご提供 ・材料探索、製品品質向上のための機械学習やAI等統計解析を駆使したデータ解析およびIoT構築 ・お客様商品材料トラブルの原因究明のための材料各種分析(組成・表面・構造・微細形態観察など)と再発防止のご提案 ・機器・部材の物性評価(機械特性・熱物性・耐久性・再現試験など)と材料選定の考え方のご提案 KRIのソリューション ◆機械学習の手法を用いた製品の性能推定手法の開発 複数の原材料や作業工程が複雑に絡み、最終的な製品性能に何が深く影響しているか経験的には分かるが、計数的に把握できていない、そのため生産工程や材料設計の見直しを大胆にできないという状況はよくあります。製品性能がどの因子に影響を受けるかを把握する、精度の高い推定ロジックが最新の統計解析を使うと可能となります。データからお客様の品質向上と産効率向上を支援します。 データの塊(左図)から、意味のある要素への分類により法則性を見つける手法(右図) 例:生産データの塊から、製品に与える法則性を探索する ◆マテリアルズ・インフォマティクス 新材料探索の支援 新材料を発見するには専門的な知識と技量が必要ですが、大量に既知の物質(化合物)に関する属性データがあれば、未知の化合物候補に対して、データマイニングの手法を用いることで類似性を計算、存在する可能性の高さを推定することができます。実際に合成してみなければその新物質の安定性は確認できないものの、どのような元素の組み合わせを試すべきかを示唆することができます。KRI他部署の材料研究者の知見と解析研究者がワンストップでご支援します。 《ご提案》 ・材料および生産工程データから、各因子の製品品質への影響の推定、材料や工程を変えた時の影響度の推定 ・製品データと品質データから故障の予兆を捕捉 ・新規材料の探索等属性を色で分類した既存のデータの塊の特徴(左図)を捉え、新規のデータの位置付での類似性を基に属性を判断(右図)する手法 例:既存の分子の属性について、構造等で特徴を捉え、新規物質の物性を推定する
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