KRIニュースレター 第56号
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GREETING 皆様と共に30年 ご挨拶 株式会社KRI 代表取締役社長 田畑 健 KRIは、本年2 月に創立30周年を迎えることができました。これも日頃の皆様のご愛顧の賜物と心より感謝申し上げます。 一口に30年と申しましても、時代の変遷とともに、KRIも大きく変わってきました。 KRI(当初の名称は関西新技術研究所)は、1987年2 月に大阪ガス㈱の100%子会社の、研究員と研究設備を抱えて独立した受託研究を事業とする日本では例のない会社として、アメリカのSRIをモデルに設立されました。創設当時は、企業でも基礎研究所ブーム華やかなりし頃で、その中でもまだ産業利用に着手されていないような最先端の科学技術研究を志向していました。しかし、バブル崩壊、日本のモノづくり産業の空洞化と言われた時代を経て、日本の製造業の先行き不透明さが増す中、企業の研究開発のあり方も大きく変わりました。この頃のKRIは、一般の企業で大きな投資が困難となった基礎的な研究の一端を担わせていただいたおかげで、企業の研究開発にとって厳しい時代を生き抜くことができました。その後、組み立て産業は新興国に奪われつつも、素材や部品における日本の技術の優位が改めて認識されるようになり、もともと材料に強みを持つKRIは、その中で、微力ながら一定の役割を果たせたのではないかと思います。そして、東日本大震災以降の電力・エネルギー問題への関心の高まりから、エネルギーデバイスに関する調査・材料探索からシステム試作・評価まで、様々な場面でのお手伝いが拡大してきました。 このように30年を振り返ってみると、KRIは、スタートこそ企業の意志が強く意識された会社でしたが、その後は、時代のニーズに合わせ、クライアントの皆様に育てられた会社ということができると思います。 KRIニュースレター第56号では、今年度の組織と新技術の提案をご紹介します。KRIは、シーズ技術は大切にしつつも、皆様のニーズに合わせて毎年組織を見直しています。今年は昨年と大きく組織が変わっているわけではありませんが、オールKRIで皆様のお困りごとに応えていく方針を掲げています。KRIは、ベンチャーのように独自技術の事業化を目的とした会社ではありませんし、起業家(点)の集まりでもありません。各研究員の持つ技術やノウハウを組み合わせ、クライアントの皆様にソリューションを提供する会社です。材料やエネルギーデバイスといった得意領域で多方面の技術の専門家を擁し、お客様の細かなニーズに応じた各種材料のバリエーションの提案や、研究開発・事業化の各段階で、それぞれの専門家が連携しながら面でサポートできることが大きな特徴です。特に、従来はKRIというと最上流の研究、即ち、新材料の開発・応用研究のイメージが強かったかもしれませんが、調査・試作・評価にとどまらず、事業化に向けた量産化プロセス設計・製造コスト試算、さらに事業化後のトラブル解析や品質管理まで、弊社の持つ技術がお役に立てられるのなら、何でも対応させていただきますので、どこの組織にでもお気軽にお声かけください。 これからの30年も、皆様と共に、時代の変化に適応・進化しながら、産業技術の発展と技術革新に貢献していきたいと思っています。今後とも、より一層のご愛顧をよろしくお願いいたします。

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