KRIニュースレター 第56号
3/20

《環境・エネルギー材料》エネルギー材料研究部 エネルギー材料研究部長 福井 俊巳 エネルギー材料研究部では、「環境・エネルギー」に加え「高齢化」「自動化」「IOT技術」を次世代社会構築のための重要なキーワードとして研究・開発を実施します。蓄電・発電・熱関連デバイス、エネルギー貯蔵などのエネルギーデバイスの特性・効率向上、AIと連携された高機能システム・デバイスに適用可能な人との親和性の高い材料開発を目的とし、有機・高分子・ゾル-ゲル・ハイブリッド技術を中心とした合成技術、高度な分析・解析技術を駆使して材料側からアプローチします。機能発現に重要なインパクトを有する形状制御、微細構造制御されたキー材料の開発を手がけています。また、医療機器・バイオ関連・ヘルスケア関連材料への各種保有技術の適用による展開を推進します。 技術領域 ・ケイ素関連材料技術(PSQなど) ・ナノ粒子形成技術 ・有機─無機ハイブリッド関連技術(複合化技術) ・二次電池関連材料技術 ・摺動、摩擦関連材料技術 ・熱関連材料技術(蓄熱・断熱・伝熱) ・分析、解析技術 ・水素貯蔵、発生材料技術 ・材料、デバイス劣化解析技術 ・光学材料関連技術 ・電気・電子関連材料技術 KRIからの新規提案 ◆高感度有機圧電薄膜センサアレイの開発 高感度有機圧電センサとして利用可能なポリマー強誘電体のナノファイバ薄膜(数10mVオーダの出力電圧)は、センサ部位を任意に配置した配列制御膜の作成により、センサアレイを構築できます。ナノファイバ薄膜の3 D柔軟性を利用した新しいスマートデバイスの開発を提案します。 ◆新規光導波路及び光増幅デバイスの開発 Eu-Alナノクラスタを用いた二重クラッド型ポリマー光導波路を光増幅デバイスに適用することで、高効率誘導放出が可能となりました。二重クラッド型ポリマー光導波路で誘導放出を確認し、0.164mm−1の利得係数を達成しました。本要素技術の適用による各種光学素子応用の提案を行います。 ◆SPMによるナノレベルの形状・物性解析 数10nmの空間分解能で、表面形状の測定と同時に物性のイメージングが可能です。粘弾性特性、摩擦力、凝着力、導電性、磁気力等の物性が対象です。相分離構造や表面処理の均一性評価等への活用が期待されます。温度湿度等の環境制御下での測定、液中測定、電気化学測定、磁場印加測定などのオプションへも対応可能ですのでお問い合わせ下さい。 曲げ変形での電圧出力 放射状配置された一軸配列素子 屈折率プロファイル 光増幅効率 相分離構造を粘弾性(tanδ)差異でイメージング 親水/疎水相分離膜(1μm□視野)

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る