KRIニュースレター 第56号
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《環境・エネルギー材料》 フェロ&ピコシステム研究部 フェロ&ピコシステム研究部長 藤井 泰久 フェロ&ピコシステム研究部では、MEMS&磁気工学を基盤技術とし、冷却や熱輸送などの熱マネジメント領域、振動発電や熱電発電などの創エネルギー領域、ウエアラブルセンサや健康スクリーニングなどのヘルスケア領域のデバイスの研究・開発に取り組んでおります。また、磁石材料特性評価&解析、磁石市場&技術調査、MEMS微細加工全般等、皆様のご要望に応じてきめ細かく対応しております。 技術領域 ・エネルギーハーベスティング(電磁、圧電、熱) ・人工筋肉(磁歪、形状記憶合金、磁気粘弾性体) ・各種センサー(匂い、脈波、唾液) ・健康・医療センシング(非侵襲計測、バイオチップ) ・熱輸送・冷却(磁性流体方式、ポンプ方式) ・新規磁石材料 ・磁気測定 ・磁気物性とメカニズム解析 ・磁気分離 ・液体磁石 KRIからの新規提案 ◆粘弾性磁性材料を用いた振動発電 近年、外部磁場を印加することによってレオロジー特性が変化する磁気機能性材料が注目を集めています。本研究では、エラストマー原料液にネオジム磁石粉を分散させ磁気粘弾性体を成型し、これに振動を与えて圧縮・伸縮させることにより誘導起電力を発生させる振動発電を研究しています。 《評価①》磁気粘弾性体の磁気特性測定 ネオジム粒子含有量を60、70、80wt%と変えて作製したところ、80wt%のときに残留磁束密度0.22 9T、保磁力0.17MA/mと最大の特性が得られました。 《評価②》振動発電実験による誘導電力の測定 ネオジム粒子含有量80wt%の試料、周波数10Hzのときに最大1.8mWを記録しました。磁気粘弾性体の圧縮時は磁気モーメントが傾くため、表面磁束密度分布が減少していることが視覚化できました。今後、本技術を用いた振動発電の研究プロジェクトを実施します。 図2 粒子体積割合と残留磁束密度、保磁力の関係 図3 圧縮前後による表面磁束密度の変化 図4 最大発電出力と加振周波数の関係 図5 液体磁石 ◆液体磁石の製造および応用研究 形状が自由に成型できる磁石の代表例として、ボンド磁石があります。 ボンド磁石は樹脂を硬化させ加工したものであるため、加工自由度は高いという利点がある一方で、加工後に形状を任意に変更することが非常に困難です。この問題を解決するために、本研究では磁石としての性質を有し、かつ流動性の高い液状磁石を開発しました。今後、この液体磁石の応用を目指した研究プロジェクトを実施します。 〈同志社大学 山口研究室との連携研究〉

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