●強磁場の生体に与える影響は、研究データが少なく近年注目を浴びている。
●挙動が解明できない磁場の生体への影響を、磁石、磁場の専門家の知見から解明します。
目的・背景
地球は大きな磁石(0.5Gの磁場環境下)であり、地上に暮らす生物への影響は大きい。
簡便に高磁場を発生させる技術により、生物が経験したことのない高磁場の生体への影響の調査が可能となり、新展開が予測できる。
磁界の種類による影響
<変動磁界>①高周波磁界(100kHz以上)⇒ 熱と磁界の効果
②低周波磁界 ⇒ 神経、筋への組織へ刺激と磁界の効果
<静磁界>③磁界だけの影響 ⇒ 組織、細胞への直接作用(非熱効果)
生体内の物質による影響
反磁性体 ⇒ 水 (細胞内構成の90%以上)常磁性体 ⇒ 酸素、タンパク質、多糖類
強磁性体 ⇒ 原生生物、植物、脊椎動物で
マグネタイト(Fe3O4)や、Fe3S4を蓄積
人の脳内からもマグネタイト類似の結晶が抽出
技術の特徴と展開
高磁場を印加することが可能 ⇒ 条件を変えることにより、生体への種々の影響を磁気応用の見地から調査、検討。
<高磁場下での影響例>
- ・フィブリノーゲン(血液凝固因子)が重合された状態(フィブリン繊維)が磁力線の向きに配向
- ・セルロース(植物構成成分)が、磁力線に直角に配向
- ・にんにくの無臭化
- ・網などに付着する貝類の除去
<評価例>
Ni-H電池中の残存微量Niの検出(試算)
純Ni(99.99%)の飽和磁化σ=54.39 (emu/g)、
通常感度;1x10-4(emu) として計算。
⇒可能な検出感度は試料重量100mg時に、1.84ppm以上。
Ni-H電池中の残存微量Niの検出(試算)
純Ni(99.99%)の飽和磁化σ=54.39 (emu/g)、
通常感度;1x10-4(emu) として計算。
⇒可能な検出感度は試料重量100mg時に、1.84ppm以上。