柔軟な透明・耐熱性PSQフィルム

ネットワーク構造を利用したPSQと長鎖変性シリコーンを主成分とする柔軟透明耐熱性材料を開発しました

目的・背景

  • ●ディスプレイや各種デバイスのウエアラブル化が進む現在、耐熱性と光学特性を兼ね備えた柔軟なフィルムやコーティング材料への要求が高まっています。
  • ●KRIは、ポリシルセスキオキサン(PSQ)と長鎖変性シリコーンを架橋構造を主体として複合化することで、透明で耐熱性に優れたハイブリッドフィルムを開発しました。

本技術の特徴

  1. 1.ネットワーク構造
    • ・重合性置換基を導入したPSQと変性シリコーン、SiHを導入した変性シリコーンを用いたヒドロシリル化反応により架橋シロキサン構造を構築
    • ・架橋密度の制御により弾性率を調整可能
  2. 2.耐熱性
    • ・反応性PSQを起点とした架橋シロキサン構造により、耐熱性と柔軟性を付与
      • 5%重量減温度:341℃
      • 分解温度   :360℃
  3. 3.透明性と耐光性
    • ・ケイ素を主成分とすることで可視〜紫外域までの透明性
    • ・耐光性を有する耐熱性材料
  4. 4.官能基導入による親和性改質フィルム
    • ・PSQ、変性シリコーンに官能基を導入し、基材への親和性を調整可能(各種材料へのコーティング)

KRIからのご提案

KRIでは、本材料を使用した、以下の応用を提案致します。

  • ウェアラブルデバイス用の柔軟な表面被覆膜の開発
  • 屋外利用が可能な透明耐光膜の開発
  • 耐光性を有する耐熱性封止材の開発(太陽電池応用など)
  • ☆上記以外にも本材料の特徴を利用する材料開発、応用技術開発プロジェクトとして実施します。

この内容に関するお問い合わせ

スマートマテリアル研究センター