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希土類ドープ有機無機ナノ複合光学材料


希土類元素
希土類元素、特に原子番号57〜71の「ランタノイド系」と総称される元素は、内殻4f電子軌道が不完全殻であり、かつ外殻軌道電子により遮蔽されているため、他の元素には見られない多様な光学応答特性を示します。

1885年ころ、セリウム(Ce)を用いたガス灯が実用化されて以来、蛍光灯、カラーテレビ、光学ガラス、調光レンズ・フィルター、光ファイバー増幅器、白色LEDなど幅広い用途に利用されてきており、希土類元素は現代社会には不可欠の基幹材料となっています。

しかし、希土類元素は有機媒体中に溶けないため、近年普及が進むプラスチック光学部品・デバイスに応用しにくいという問題がありました。

希土類含有ナノクラスター
KRIは、希土類元素−金属複アルコキシド構造(図2)を有するナノクラスターを用いた有機無機ナノ複合光学材料化技術を開発し、プラスチックなどの有機媒体中に希土類元素を直接ドープすることに成功しました。

この技術に拠れば、これまでのように、希土類元素をドープ した無機材料(透明微結晶やガラス)を高温プロセスで合成した後、粉砕または解砕処理、分級処理により粒径を揃えた無機蛍光体粒子を樹脂中に練りこむといった煩雑な工程が不要になります。

また、無機分散相から成るため、希土類元素の有機錯体を用いて有機媒体中に直接ドープする手法のように、消光を抑制するために重水素化やフッ素化するという必要もありません。

希土類元素−金属複アルコキシド構造 RE:希土類元素
M:金属原子
O:酸素
R:アルキル基

図2 希土類元素−金属複アルコキシド構造

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