KRIニュースレター 第50号
9/20
9 エネルギー変換研究部 エネルギー変換研究部長 木下 肇 エネルギー変換研究部は、「電池・キャパシタ(蓄電デバイス)」に関する先端技術分野において、「材料技術からシステム技術まで一貫した開発体制」を構築するとともに、全社横断サービス体制:「蓄電デバイス/ワンストップサービス」により、新規クライアント様、複数の分野の専門家を要する横断的なテーマに対して、「オールKRI」としての対応が可能です。 当部では、「多様なクライアント様ニーズ」、「幅広い市場トレンド」に対し、「より迅速に」、「より的確に」、より質の高いサービス(研究開発受託、評価研究受託、評価解析受託、電極・デバイス試作、マーケティング支援など)をご提供することを目指し、全研究員が日々技術研鑽に努めており、これまで、約700のプロジェクトの受託実績を有します。また、受託プロジェクトに加え、開発課題、今後の開発方向性などに関する継続的ディスカッション(年間200社程度)、ワークショップ(2014年度:200社、400名規模)・展示会出展による技術情報発信などの付帯サービスも実施しております。 ここ数年来、蓄電デバイス(材料、デバイス、システム)におきましては競争が激化しており、開発技術の立ち位置(特徴:差別化要素と競合状況)をしっかり見据え、今後の開発方向性を考えていくことが益々重要であり、ここを間違うと単なるコスト競争に巻き込まれてしまう可能性も高まります。また、市場ニーズ方向性をいち早くつかみ、一手先、あるいは、次世代に向けた研究開発布石を打っておくこともポイントの一つと考えております。今後も、KRIは「材料からシステムまでの一貫した開発体制」を最大の強みとして、来るべき蓄電社会に向けた皆様の研究開発をサポートしていく所存です。まずは、技術トレンド紹介、技術ディスカッション、ワークショップへのご参加など、ご気軽にお声掛けください。「電池・キャパシタ材料、電極、電解液、セパレータなど」に関する研究開発・評価受託、クライアント様開発支援●二次電池(LIBなど)・キャパシタ材料、部材、電極の課題解決型研究開発、開発支援●評価研究:クライアント様開発を評価の立場から支援、技術開発の羅針盤、マーケティング支援(昨年度:12社)●電池・キャパシタ材料、部材の受託評価・解析(課題・特徴の明確化、市場でのポジショニング) TREND:抵抗(入出力)解析:抵抗分離解析(電極界面、四極セル)、NEW:二次劣化予測:限界負荷試験 TREND:劣化解析:容量・抵抗劣化挙動解析、劣化メカニズム(反応)解析、NEW:抵抗劣化因子解析 TREND:電極化、ガス、電極膨縮、耐圧、安全性課題へのアプローチ◆大型電池・キャパシタ普及に向けた新たな切り口(限界負荷特性の把握:2014年度より受託評価開始) 車載・定置用途向け蓄電システムにおいては、10年以上の長寿命、高い安全性が要求され、これをクリアするには優れた負荷特性を有する材料・部材の選定と、電池設計(材料利用率設計、マッチング)がポイントであり、材料・部材の「新たな評価の切り口」として、その最大利用可能条件(限界負荷)を知る必要があります。電池寿命は使用環境(温度劣化)、負荷状態(抵抗劣化)により決定され、限界負荷をまず踏まえ、その劣化挙動を解析することが重要となります。《二次電池》蓄電デバイスワンストップサービス技術領域(TREND)トレンド評価技術:評価の新たな切り口【ご提案内容】1)材料・部材開発クライアント様へ ・ 優れた負荷特性を有する材料・部材が求められています。 ・ 現状のポジションをクリアにし、開発方向性をご提案します。2)デバイス開発クライアント様へ ・ リザーブ設計などの有効性を検証できます。 ・ 限界負荷を知ることにより、経年劣化時の課題発現可能性を低減します。3)システム開発クライアント様へ ・ 使用環境、寿命使用に対し、最大限に電池の能力を活かしたシステム設計が可能となります。 ・ 予期しない劣化(二次劣化)の発現確率を低減します。
元のページ