マイクロチャンネル水冷機構の開発
特徴
超小型(薄い1mmt)
低消費電力駆動
静音(20dB以下)
Si製ポンプ・ヒートパイプ一体型
屈曲状(ミアンダー状)のマイクロチャンネルヒートパイプ部に逆位相に水を流動させ、瞬間的に熱を輸送 |
背景及びニーズ
微細加工技術の進展とともにマイクロエレクトロニクスからパワーエレクトロニクスの分野に使用されるCPU、LSI、LD等の電気・電子部品の高性能化、高密度化がますます進んでおり、微小領域から高熱流速の除熱が指摘されている。例えば、2006年頃のCPUの発熱密度は100W/cm2、高出力LDの場合は100〜500W/cm2程度と予想され、現在主流の強制空冷では除熱阻害、騒音等の問題点が顕在化し限界が生じている。
提案概要
本提案は、マイクロポンプを有するマイクロチャンネルヒートパイプに冷媒(水溶液)を強制流動させ、小さい温度差で瞬間的に熱輸送し、その結果効率的に冷却を促進する機構を実現するものである。この冷却機構は小型(超薄型1mmt)・低消費電力駆動・静音である事を特徴とし、スペースに限りがある小さな筐体内に配置する事を可能とするものである。KRIでは既に、構成と駆動は原理確認済である。
研究内容
アプリケーションに合わせて、マイクロチャンネル水冷機構を最適設計し、Si基板を用いてポンプとヒートパイプを一体にした水漏れ等のない信頼性の高いプロトタイプを試作し、熱輸送性能を評価する。
仕様例:消費電力0.2W以下、騒音20dB以下、実行熱伝導率 銅の40倍以上
効果
小型情報機器・光学機器内の高熱流速の電気・電子部品の冷却機構として、現在のフィンとファンによる強制空冷にとって代わる新規な小型水冷機構としての地位を築く事が可能となる。例えば、ノートパソコン、PDA、デジタルカメラ、小型ゲーム機のCPUは2006年には年間推定2億個の需要があり、この分野の冷却機構だけでも年間6000億円の市場が見込まれる。
KRIの保有技術
MEMS微細加工技術、流体制御技術、流体シミュレーション技術
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