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2023.8.28

次世代通信(Beyond 5G)用材料・デバイス開発包括支援体制を確立

〜材料開発からデバイス化・評価までワンストップで受託可能に〜

日刊工業新聞2023年8月28日掲載
「B5G電子部品支援」(pdf)
※日刊工業新聞社に転載許可を申請し、承認を受けて掲載しています。

株式会社 KRIは、Beyond 5G(B5G)時代に向け、材料開発からデバイス開発までを横断的に繋ぐことにより、クライアント企業の事業開発を包括的に支援・推進する専門組織を立ち上げました。

KRIの強みである材料技術・材料評価技術に加え、ミリ波・テラヘルツ波領域の電磁場分布測定技術とシミュレーション技術を強化することにより、材料メーカやデバイスメーカのB5G向け事業をワンストップで支援します。

背景

無線技術の大容量・超高速化に伴い、次世代通信システム(Beyond 5G)ではミリ波やテラヘルツ波に対応した高周波デバイスが不可欠となります。このような最先端のデバイス開発においては、材料技術とデバイス技術とを繋いだ横断的な技術開発、すなわち材料技術からデバイス化技術・評価技術、またシミュレーション技術といった多岐にわたる技術分野を連携した開発が求められます。

しかしながら、このようなニーズに対応できる受託研究機関はなく、開発メーカが保有していない複数の不足技術に対し、それぞれ個別に外部委託等を行っているのが現状です。

本研究室の特徴

このような状況を鑑み、KRIでは次世代通信技術の専門組織である「オプトエレクトロニクス研究室」を立ち上げ、岐阜大学発ベンチャーのフォトニック・エッジ株式会社を始め協力会社との連携を通じて、クライアント企業の技術開発を包括的に支援できる体制をスタートしました。

具体的には、以下の保有技術を通じ、材料開発からデバイス開発までを横断的に繋ぐことにより、クライアント企業の事業開発を推進します。


・KRIの強みである材料技術(低誘電/低誘電正接材料)
・材料物性評価技術(誘電損失)
・デバイス化技術(微細加工、MEMS試作等)
・プリンティング技術(インクジェット等)
・電磁波測定技術(電磁場分布可視化評価)
・材料およびデバイス・シミュレーション技術
(材料シミュレーション、ミリ波・テラヘルツ波シミュレーション)

また、KRI保有の関連技術である、熱マネージメント技術、EOポリマーなどの機能材料技術、メタサーフェス技術などとも連携し、B5G技術の受託研究をリードします。

応用分野

・次世代通信システム(Beyond 5G)における、基板材料、アンテナ材料
・ADAS(Advanced Driving Assistant System)用センシング技術

への応用が可能です。

今後の展開

材料およびデバイス領域から、さらに製品・社会実証領域に至るまで、横断的なクライアント企業支援体制を発展させていきます。特に室内ローカル通信における通信障害のオンデマンド・ソリューションの提供など、個別課題の解決にも貢献してまいります。

用語解説

ワンストップ
最先端技術の製品化には複数の技術・プロセスが絡むことが多く、試作において異なる企業へ順を追って依頼する場合が発生します。初期の試作においては、これらすべてを個別に調整することは困難であり、それらを一括して実施できる企業が求められています。このように1か所でニーズを満たすことをワンストップといいます。例えば、あるデバイス用の材料を開発する材料メーカが、新材料を用いたデバイスの性能を評価する場合、複数の委託先に依頼してデバイス化するのではなく、1か所の企業に委託するだけでデバイス化および性能評価まで行うことが可能となります。
EOポリマー
電気光学(EO: Electro-Optic)材料とは、印加された電界によって光学特性(複屈折等)が変化する材料であり、電場のセンシングに利用されるものです。その中でもポリマー材料を利用したEOポリマーは小型・軽量化が可能であり、Beyond 5G(6G)のアンテナ素子材料として注目されています。
メタサーフェス技術
メタマテリアルの一種で、メタマテリアルを平面状に配置したものを特にメタサーフェスといいます。パターンを工夫することにより自然界にない物理特性(誘電率など)を特定の周波数に持たせることができ、アンテナや反射素子/吸収素子などへの応用が期待されています。
ADAS
先進運転支援システム(ADAS: Advanced Driving Assistant System)では、ミリ波レーダーなどが利用されており、センシングの誤作動防止や高効率化を実現するため、ミリ波発生・検出および反射・吸収などの技術開発が求められています。
オンデマンド・ソリューション
例えば、Local 5G通信ではアンテナと特定の機器間の安定通信が求められており、周りの環境に応じた反射板が求められる場合があります。環境下での電磁場測定をもとに、反射板の位置や特性(反射角)を専用設計・作製することにより、クライアント企業固有の課題を解決します。

この内容に関するお問い合わせ

スマートマテリアル研究センター