NMRを用いた二次電池材料の状態解析

  • ●材料合成・電池作製・充放電の各工程における電池構成材料の化学構造・構成元素の存在状態の変化をNMRを中心とした分光学的手法で解析し、課題解決のための総合的な支援を行います。

目的・背景

  • ●二次電池の高機能化において、構成材料の化学的状態の把握と最適化は重要です。
  • ●充放電プロファイル・電気化学的解析データとともに、材料化学側面から構成材料の化学反応を含む状態変化を明確にし、材料開発指針を明確にします。
  • ●大気暴露なしでNMRを中心とした分光スペクトル測定と詳細解析を実施します。
    • ・低温測定(〜-100℃)によるLi+ 挿入サイト分離を行います。
    • ・PFG-NMR(分子拡散測定)による電解質解析行います。

本技術の特徴

  • ①固体NMR低温測定によるリチウム挿入状態解析
    • *-100℃測定により、LIB負極のLi+挿入状態解析が可能です。
      • ・低温でLi+の運動性を抑制
          ⇒Li+の電子状態を反映した構造を推定
      • *電気化学測定(充放電特性)結果と合わせて、新規LIB負極材料の開発を行います。

  • ②分子拡散測定による電解質解
    • *リチウムイオン、アニオン、溶媒の自己拡散係数を測定し、イオン伝導機構や分子間相互作用の解析を行います。
    • *リチウム輸率、溶媒和、解離度の解析により、新規電解質のデザインが可能です。

KRIからのご提案/今後の展開/期待される成果など

  • ●リチウムイオン状態変化等の材料化学側面からの解析と電気化学評価に基づいたLIB負極材料の開発をご提案します。
  • ●イオン伝導機構や分子間相互作用等のデータに基づいた二次電池材料(Liイオン電解質)の開発をご提案します。

この内容に関するお問い合わせ

スマートマテリアル研究センター