体積蓄熱量が大きい新規な固相相転移型蓄熱材を研究
「50〜200℃の温度領域」の熱管理デバイスへの適用研究を提案
目的・背景
- ●各種デバイスにおける熱管理技術の確立は、安全で長寿命のシステム構築には不可欠です。
- ●過昇温防止(効率的な放熱)や熱暴走抑制のためのデバイスの熱管理を実施するため、特に住環境より高い50〜200℃温度領域での熱の影響を抑える安定な材料・システムの適用が望まれます。
- ●KRIでは、50〜200℃の温度範囲で各種デバイスの熱管理への適用が可能な固-固相転移変化する蓄熱材料を検討しています。
本研究の取り組み
50〜200℃領域温度利用の固-固相転移蓄熱材の開発
1.熱量が大きく、耐久性がある物質の活用
- 単位容量当たりの固-固相転移熱量が大きく、耐久性があるバナジウム酸化物及びその類縁化合物の活用。
2.異なる相転移温度物質の合成
- バナジウムの一部を他元素で置換することや複合酸化物にすることにより相転移温度を可変。
3.異なる潜熱蓄熱材の複合化
- 異なる組成の固-固相転移蓄熱材の複合化や固-固相転移蓄熱材と固-液相転移蓄熱材の複合化による相転移温度の可変、熱量増加。
<検討状況例>
バナジウム酸化物:相転移60-70℃域、熱量190J/cm3
バナジウム類縁化合物:相転移135-165℃域、熱量127、159J/cm3
バナジウム酸化物:相転移60-70℃域、熱量190J/cm3
バナジウム類縁化合物:相転移135-165℃域、熱量127、159J/cm3
KRIからのご提案
固-固相転移型の潜熱蓄熱物質の開発、その物質を利用した熱管理技術の開発を提案します。
- ●目的とする温度で固-固相転移する新規蓄熱組成物の探索
- ●固-固相転移材料を用いた半導体デバイスの過昇温防止吸熱システムの開発支援
〜蓄熱組成物粉末の固定化、配列分散による効率的放熱システム〜 - ●自動車等の輸送機器の二次電池の熱暴走防止システムの開発支援
☆その他、蓄熱・断熱・熱伝導などの熱関連材料技術やその応用検討のご相談にも対応します。