高エネルギー密度を達成する次世代 LIB用正極材料開発への取り組み

●高エネルギー密度が期待される新規なLi2NiO3系材料の合成に成功しました。
●Li2-δNi1+δO3組成物(δ<0.2)のLIB用正極としての動作を確認しました。

目的・背景

  • ●二次電池市場は大きく拡大していくことが今後も予測されています。中期的にはLIBを主体とした二次電池が需要され、高エネルギー密度化が優先課題となっています。
  • ●現行および既存研究より、さらなる『エネルギー密度の向上』を達成する正極材を創出します。

新規正極材創出の概要

①Li2-δNi1+δO3組成物の合成*

  • 『 リチウム過剰で高酸化状態のニッケル(Ni)を主とした複合金属酸化物 』の合成を実施しました。
  • ◆高温高圧法による合成
  • ◆Li層と遷移金属(Ni)層内にLiが存在する層が交互に重なる層状構造

  • ②Li2-δNi1+δO3組成物の形態
    • 数十nm〜サブミクロン径の一次粒子形態

  • ③Li2-δNi1+δO3組成物の放電特性
    • 初期放電で、高容量(下グラフ;240mAh/g※)を示します(※2-4.8V ; 室温)。
    • (比較; Li1+δNi1-δO2(δ<0.1)では、初期放電で190mAh/g)
    • ☆改良検討による性能向上を図ります。

KRIからのご提案/今後の展開

  • ●高エネルギー密度が達成可能な新規正極材料の研究・開発を提案します。
  • ●創出した正極材料を活用した電極部材開発への展開を提案します。

この内容に関するお問い合わせ

スマートマテリアル研究センター