ポリマー強誘電体からなるナノファイバ薄膜は、ファイバ軸方向に選択的な発生電圧を出力します。このような薄膜を用いた有機圧電センサは、高感度、高出力電圧であり、高い柔軟性を有することからウェアラブルセンサとしての開発を提案します。
目的・背景
- ●電界紡糸(ES)法によるナノファイバー形成技術、異方性制御技術を駆使して、透明、柔軟でかつ原料ポリマーの特性を備えたナノファイバ薄膜が得られます。
- ●原料ポリマーとして圧電性を有するフッ素系樹脂を利用し、適切な分極処理、電極形成を経て感圧センサー膜を作製しました。
本技術の特徴
- 1.強誘電体ポリマーナノファイバーによる圧電変換
- ・繊維径50〜100nmオーダのファイバー配列膜であっても圧電性が発現
- 2.異方性出力、高出力
- ・ファイバ軸方向へ選択的に数10mVオーダの高電位出力
- ・ファイバ軸横断方向の絶縁性確保(電極形成後)
- 3.柔軟、薄膜化
- ・複雑形状の立体物表面に張り付け可能(3D追随性)
- ・直接触っても、冷たい・硬い等の違和感なし(人への親和性)
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- 4.高感度化
- ・ナノファイバがセンサ基本単位となるため高感度化
KRIからのご提案
- ●ファイバ軸方向への選択的な電圧出力を利用し、位置情報を含む感圧センサの開発を提案します。
- ●フレキシブルな薄膜感圧センサは、ウェアラブルデバイス、ロボット、医療関連デバイスにおける人に優しいソフトデバイスの開発を提案します。