高強度・低屈折率撥水撥油膜の開発

低環境負荷型フッ素含有シリケート材料に楕円状細孔を均質分散し、低屈折率・経時安定性・機械特性の相反する特徴を両立させた、撥水撥油膜を開発しました。

目的・背景

低屈折率化、機械特性の向上、経時安定性は相反する特性のため、両立させることは難しいとされています。

膜中に均質分散したフッ素成分の相分離により生成した楕円細孔は、相反する特性の両立を可能にしました。

本技術の特徴

  • 低環境負荷C4フッ素含有シリケートを材料とし、長径150nm以下の楕円状細孔を有する多孔質膜を作製しました。
  • 得られた多孔質膜は、以下の特徴を有します。
    • (1)膜中へのフッ素の均質分散
      (2)低屈折率(1.38) および鉛筆硬度 3H
      (3)低表面エネルギー(4.6mN/m)
      (4)優れた動的特性(e.g. 7deg. to oil).

  • 楕円状細孔の導入が、膜の機械特性を向上します。
  • KRIからのご提案

    KRIでは、上記の特性を持つ材料を使用した、次のような応用を提案致します。

    ●機械特性に優れたAR膜用低屈折率膜の開発
    ●機械特性に優れた表面処理剤及び撥水撥油膜の開発
    ●低摩擦・耐摩耗性に優れた表面処理膜の開発

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    スマートマテリアル研究センター