電界紡糸法による足場材料の開発

〜効率的三次元培養のため足場材料〜

  • エレクトロスピニング法による三次元培養が可能な足場材料
  • ナノサイズ細孔を有する不織布の組上げによる新規な足場材料

目的・背景

  • ●より自然な状態を再現するために三次元培養が重要性であり、これまでヒドロゲルが適用されている。また、足場フリー技術としてバイオリアクターの手寄与も行われている。
  • ●三次元培養された細胞は、二次元で増殖した細胞とは異なる遺伝子発現を示すことも報告されており、要求される形状を形成するために多様性を持った簡便な三次元足場材料の提供が求められている。

本技術の特徴

1.エレクトロスピニング(ES)技術による生体活性不織布

  • ・多様な有機ポリマー(ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等の生分解性樹脂や水溶性ポリマーなど)やセラミック等の生体適合性に優れた素材を含む有機/無機複合材料等を、簡便にナノファイバー不織布化することができる。
  • ・ES条件を調節することでファイバー配列制御やパターニングすることも可能。

2.不織布形状の選定による三次元形状足場材料

  • ・三次元形状面へのES処理により、複雑形状膜の形成が容易(網や固形物表面への塗布と膜の剥離)。例えば、3Dプリンティングで形状を起こしたターゲットへの吹付けも対応可能。
  • ・ES処理によるナノファイバー膜は自立膜として回収できるため、チューブ等に貼付けて形を起こすことができ、単純な形状であれば(例えば、チューブ等)に立体物に賦形可能。

KRIからのご提案

KRIで開発した三次元足場を適用した下記の提案を行います。

  • ●三次元培養の特異性を発現するような設計に基づく足場試作と実験的検証*
  • ●複雑形状足場(3Dプリンティング等も考慮)による、立体的な培養の可能性検証*

* KRIでも限定的に細胞培養実験を行えます。足場材試作と併せて多様な内容でプロジェクトをご提案致します。

この内容に関するお問い合わせ

スマートマテリアル研究センター