Dry adhesive

〜ファン・デル・ワールス力の工業的利用〜

Biomimetics の一例としての ヤモリ足構造を再現した Dry adhesive
電界紡糸法により形成したナノファイバ一軸配列膜により、簡便に Dry adhesive を提供

目的・背景

  • ●生体系の Dry adhesive は先端スパチュラ構造を有するナノファイバー(NF)が林立した構造(やもりの足)からなり、接着力は足指先端の特異構造1)と被着体間のファンデルワールス引力に由来します。
  • ●電界紡糸(ES)法を駆使することで得られる有機ポリマーNF膜は、被着体表面への追従性を高めるように配置されることにより、接着力が発現することをモデル的に確認しました。NF膜は Dry adhesive の要件となる形状付与技術として、適用可能性が高いと考えます。

本技術の特徴(コンセプト)

1.ヤモリ足構造を模倣した dry adhesive 構成要件

  • ・接点が多い:個々の接点が確実に被着体表面と接触
  • ・接点が小さい:被着体表面の微細凹凸への追随性、高密度化
  • ・接点の形状:スパチュラ形状(接触部面積を稼ぐ構造)
  • ・効率良い接点の配置:枝分かれしたNF先端にある接点(NF側面同士の凝集抑制)

2.Dry adhesive 構造コンセプト

ヤモリ足構造を模倣した dry adhesiveは、配列を制御して基板上に設置されたNFの集合体である。以下にES法によって得られる有機ポリマーNFを利用したdry adhesiveのコンセプトを挙げる。

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