架橋ポリイミドからなるエアロゲルで、多孔質材料として低誘電率材や断熱材用途への展開が考えられます。
目的・背景
- ●エアロゲルは低密度、低誘電性、断熱性に優れた材料ですが、シリカ系エアロゲルは柔軟性に乏しく、機械特性の点から応用範囲が限られています。
- ●KRIでは、柔軟性や成型加工性に優れた多孔質材料、エアロゲルの開発を目的として、有機ポリマーを基材とする多孔質体やエアロゲルの開発を行っています。
- ●従来のポリイミド多孔質体・発泡体とは異なり、独立気泡の無い新しいポリイミド多孔質材料です。
本技術の特徴
1.製法
・超臨界乾燥ではなく、凍結乾燥で作製できるクライオゲルです。
2.構造
・数10〜数100nm孔径の多孔質体で、粘弾性相分離による網状組織を形成しています。
KRIからのご提案/今後の展開/期待される成果など
- ●組成、乾燥条件によって、材料構造を制御でき、目的に応じて、物性・特性の最適化が可能です。形態はフィルム状、粉体も可能です。
- ●プロジェクト提案
- 1)比誘電率1.1〜2.0の低誘電率材料の開発
- 2)低温〜400℃程度の中温域で15mW/m・Kの性能を有する断熱材料の開発
- 3)透明性エアロゲルの研究開発、透明断熱材への応用住宅窓用、自動車窓用の貼付型断熱シートなど。
- 4)エアロゲルの焼成によるカーボンエアロゲルへの展開
燃料電池電極触媒担体、電気二重層キャパシタ用炭素材料