●KRI開発ポリイミド微粒子/樹脂複合化により、熱伝導性が発現することを確認
●高摺動性材料の軽量化、耐摩耗性向上向けフィラーへの応用にも期待
目的・背景
有機系熱伝導材料の開発状況
結晶性・配向性の高いポリマーは、その配向方向に高い熱伝導性を有することが知られております(液晶ポリマー、超高分子量ポリエチレン繊維など)。しかしながら、そのほとんどは、耐熱性が低い、厚み方向へ熱伝導性を付与することが困難であるといった課題を有しておりました。
弊社シーズ技術について
関連する論文
1) High Perform. Polym.、28、 1139、 2015
2) J. Polym. Sci. Part A、 24、 2795、2015
水のみを媒体に使用したプロセスで、Fig.1に示すような明瞭な板状の形態を有した、高結晶、高配向性ポリイミド微粒子の調製が可能
「板状形状 × 厚み方向への高度な分子配向」
⇒ 構造的特徴を活かした応用に期待!
「板状形状 × 厚み方向への高度な分子配向」
⇒ 構造的特徴を活かした応用に期待!
本技術の特徴
1.ポリイミド分子鎖が特定の方向に配向
・非常に高い結晶性
・ポリイミド分子鎖が板状結晶の厚み方向に配向
2.複合化シートの特性評価結果
・板状フィラーがシートの面内方向へ配向(Fig.3)
・複合化シートの厚み方向に熱伝導性が発現(Fig.4)
KRIからのご提案/今後の展開/期待される成果など
・新規ポリイミド微粒子を用いたThermal Interface Materialの開発および放熱性向上
・その他高熱伝導性フィラーとの複合化による特性改質(軽量化、絶縁性向上等)
・新規ポリイミド微粒子合成の技術ライセンスおよびその他用途開発(炭素前駆体としての応用等)
【特許出願中】