コンポジットおけるフィラーの表面制御

・フィラーへの能動的ポリマー吸着によるフィラーの表面改質
・フィラー/マトリクスポリマー界面の親和性向上により熱膨張抑制効果が向上

目的・背景

●ポリマーコンポジットにおいて、フィラーとマトリクスポリマーとの界面接着性は、コンポジット物性を決める重要な因子である。

●界面接着性が悪い場合、外力や熱膨張率差によって界面剥離が起こりやすい。機械的物性の場合は界面剥離(空隙形成)が好ましい場合があるが、熱的物性(熱伝導性、熱膨張制御など)の場合、界面剥離は好ましくない。

●本技術は、従来のシランカップリング処理によるフィラー表面制御技術よりも、より効果的な表面制御技術を提供する。

本技術の特徴

能動的ポリマー吸着による粒子の表面改質(特許4868909)

ポリマー吸着処理の効果(熱膨張抑制の例)

・ポリマー吸着層は、マトリクスポリマーとフィラーの界面接着性および分散性を改善する。
⇒界面剥離が起きにくいため、シリカによるエポキシ樹脂の熱膨張抑制効果が向上した。

期待される効果

●フィラーの表面改質、分散向上
●シランカップリング剤の効きにくいフィラーでも表面改質可能
●従来のシリカ充填エポキシコンポジットにおいて、熱膨張抑制効果の向上
【関連する特許:4868909】

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スマートマテリアル研究センター