フレキシブルなPSQフィルム

ポリイミド代替フィルムとしてPSQと長鎖変性シリコーンを主成分とする透明・耐熱性・しなやかなフィルムを開発しました。

目的・背景

●ディスプレイや薬種デバイスのウエアラブル化の進展に伴い、ポリイミドフィルムでは実現できない耐熱性と光学特性を兼ね備えたフレキシブルフィルムへの要求が高まっています。
●KRIは、ポリシルセスキオキサン(PSQ)にソフトセグメントとしてのシロキサンを複合化することで、フレキシビリティを付与した耐熱性・機械特性に優れたハイブリッドフィルムを開発しました。

本技術の特徴

1.フレキシブルフィルム
・PSQをハードセグメント、変性シリコーンをソフトセグメントとしたフレキシブルなハイブリッドフィルムを作成
弾性率:400MPa(目的に応じて調整可能)
可撓性:(図参照)

2.一般的な有機系材料では得られない耐熱性
・反応性PSQによる架橋シロキサン構造導入により、耐熱性と可撓性を両立
常用温度:250°以上
5%重量減温度:324°
分解温度:375°
400°以上の耐熱性が目標!

3.官能基導入による親和性改質フィルム
・PSQ末端、シロキサン側鎖へ官能基を導入する事でフィルム表面の親和性を調整可能

KRIからのご提案

KRIでは、本材料を使用した、以下の応用を提案します。
■有機ELディスプレイに適用可能な折り曲げ可能な透明耐熱フィルムの開発
■可撓性を有するディスプレイ用保護フィルムの開発
■ウェアラブルデバイス用可撓性基板の開発
■生体への親和性・密着性を改善する中間膜の開発
☆材料開発プロジェクト、応用技術プロジェクトとして実施します。
【特許出願済】

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スマートマテリアル研究センター