EQCM法(電気化学的手法とQCMの組み合わせ)により非定常状態における電極触媒の粘弾性を解析します
目的・背景
PEFCに用いられる電極触媒層は複数の材料を混ぜ合わせた薄膜であり、材料個別の物性ではなく、触媒層としての物性を定量化評価することは困難でした。
私たちは、生体高分子等の分野で研究されているQCMの技術と燃料電池関連の保有技術を組み合わせた触媒層の粘弾性評価手法を開発しています。
本技術の特徴
1.QCMによる触媒層の粘弾性解析
・水晶振動子の周波数特性を測定することにより水晶振動子上の物質の粘弾性を評価可能です。
加湿状態の粘弾性から触媒層の親疎水性やアイオノマーの状態を評価します。
2.EQCMによる電極表面の制御
・QCM電極を作用極として、電位を変化させることが可能です。電位が変化させることにより触媒の表面状態を制御できます。
KRIからのご提案
●触媒表面電位を制御した粘弾性評価
定常状態において触媒表面は空気中の酸素により酸化されています。一方PEFCの高出力領域においては触媒表面は還元されています。EQCMを用いることにより高出力領域を模擬した、還元状態における触媒層の粘弾性や水分特性が解析可能です。