セル内部の触媒層、発電後の電解質膜の面内分布に着目し、MEA解析を行います。
目的・背景
PEFCのセル内部では様々な面内における分布のバラつきが存在しています。面内分布のバラつきは、
①MEA調製時、②発電時(セル内部)で生じています。
⇒性能のバラつきの要因、劣化の要因となり課題となっています。
これらの現象・要因を、実環境に近い条件及びサンプルへのダメージが少ない光学的手法を用いてMEA部材のアイオノマーの凝集と配向といった物理化学的性質に起因した現象に着目しています。
本技術の特徴
①電解質膜の解析
発電において乾湿状態が繰り返し起こると、アイオノマーがある方向に引っ張られ、高分子鎖が配向する。このアイオノマーの配向を偏光を用いて解析することで配向度(クラスター形成のしやすさ)を定量化する。
②触媒層調製時のプロセス解析
乾燥工程においてアイオノマーの凝集が起こると、乾燥速度が場所により違いが出てくることや
アイオノマーとカーボン粒子に分かれる為、干渉縞が現れる。
この干渉縞を解析することで凝集の有無を定量化する。