大気中CO₂の回収プロセス実現に向けた固体吸収材の実用的な性能評価

実用的な固体吸収材の評価技術とプロセス設計を通して、クライアントのCO₂回収プロセス開発を加速し、カーボンニュートラルに貢献します。

大気中からのCO₂回収(DAC)プロセスへの期待

 2050年のカーボンニュートラル達成には、年間10億トンものCO₂をDACプロセスで回収しなくてはなりません。極低濃度CO₂を吸着できる固体吸収材はそのキーマテリアルであり、開発を促進するための実用的な性能評価や性能を最大限に生かすプロセス設計が求められます。

CO₂吸着サイクル評価装置による固体吸収材の特性評価

DACプロセス環境での吸脱着性能と耐久性を評価できる試験装置を開発しています

  •  gスケールの試料充填(ビーズ、ペレット、ハニカムなど)
  •  湿度制御×400〜500ppmCO₂の模擬空気を供給
  •  加熱と減圧を組合わせた再生方式(TVSA)を選択可
  •  タイマーシーケンスによる工程切替サイクル運転に対応

実用プロセス設計への展開と評価装置の機能拡張

 そのほかTGやTPD-MSでの小スケール評価や基礎的な吸着等温線の取得も可能です。これらのデータを用い、経験豊富なプロセスエンジニアによる実用プロセスの概念設計経済性評価、ケーススタディも行います。
 またクライアントの更なる評価ニーズに応えるべく、固体吸収材の水蒸気再生と、より低温域での吸収操作・高温域での再生操作が可能な次世代機の設計・製作に着手しました。次年度から稼働予定です。

この内容に関するお問い合わせ

環境化学プロセス研究部