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1999.9.9

関西新技術研究所が廃プラスチックスのマテリアルリサイクル要素技術を新開発

  株式会社関西新技術研究所(KRI)(京都市下京区中堂寺南17、代表取締役社長 竹内正明、075・322・6830)は、このたび、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABSなどの廃プラスチックスのマテリアルリサイクルにおける再商品化に欠かせない新規相溶化、自己修復技術の開発に成功しました。

  KRIの開発した技術では、回収された家電製品やOA機器などの粉砕、破砕時に廃プラスチックスに混入する各種異物を相溶化するとともに選択的に皮膜などで覆うことにより、廃プラスチックスを再度材料として用いて得られる成形品の異物による物性低下を押さえ、場合によっては原材料と遜色のない性能を維持することができます。

  本技術は高分子の相溶化技術を基にしたもので、特徴の異なる3種の相溶化剤を併用し、また、相溶化剤の設計自由度が高いので多様な異物に対応することができます。本技術の工業化には既存の設備が流用できるので、処理コストと早期実用化という点でも優位性があります。

  現在、回収されてきた家電製品などは、解体、分別、洗浄、破砕の工程を経て、その過程中で廃プラスチックスは分離され、再生利用されています。こうした廃プラスチックスは分別が困難な様々な異物(異種プラスチックス、配線基盤粉、メッキ片、塗装粉など)を含んでおり、プラスチックス原材料としてそのまま用いて成形品を作成すると、これら異物の影響で製品の品質が著しく低下するので、廃プラスチックスを元の用途で再利用できませんでした。

  KRIの新規技術はこうした問題点を解決する要素技術として注目でき、本技術により元の用途で廃プラスチックスの再商品化が可能になり、2001年に施行される家電リサイクル法と相俟って、家電製品などに使われているプラスチックスの高度な再利用が促進されることが期待されます。

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