
大澤拓児
解析研究センター
先端解析室
- 2019年入社
career pathキャリアパス
2000
前職メーカーに入社
触媒メーカーで各種機器を用いた分析業務に携わる
2019
現職KRIに転職
X線CTを用いた画像解析を担当する
2023
現職修士課程に進学
知識・スキルのさらなる向上を目指して進学

分析機器を駆使して
材料トラブルを解き明かす
解析研究センターは、材料トラブルの原因究明を専門とする部署です。材料の割れや変形、変色、腐食といった劣化現象に対し、さまざまな分析機器を駆使して化学的・物理的な状態を明らかにし、原因の追究から再現、対策まで一貫して手がけています。私が担当しているのは材料構造解析で、主にX線CTという装置を扱っています。X線CTは、X線透視像、いわゆるレントゲン写真を360度撮影し、三次元像を作り出す装置で、最大の特徴は対象物を壊さずに内部を観察できることです。トラブルが発生した状態のまま見られるため、内部で音がする原因や内包物の漏れなども比較的容易に特定できます。

社外の放射光施設の活用で
分析の視野が一気に広がる
入社当初は、お客様の質問に十分な答えを返せず、悔しい思いをすることもありました。知識や経験を重ねることで徐々に対応できるようになりましたが、同時に、装置の限界が見えてきて「他の装置ではどうなのか」「もっとできることはないか」という思いが湧き上がってきました。それがきっかけで産業技術総合研究所や放射光施設など、社外の分析設備を活用し始めました。そこには私と同じように手元の装置に限界を感じている人たちが多くいて、大きな転機となりました。特にSPring-8という放射光施設の活用は、新たな学びと挑戦の連続でした。世界トップレベルの性能を誇るX線CTでありながら意外にも利用のハードルは高くなく、深夜に及ぶ実験、複雑な画像解析、お客様へのフィードバック、すべてが刺激的で、分析業務の視野が一気に広がりました。その後は解析手法のカスタマイズや効率化のためにプログラミング言語の習得にも挑戦して、これまで時間をかけていた作業の自動化を実現し、より本質的な分析に集中できるようになりました。

技術と現場をつないで高度な技術をもっと身近に
放射光施設の技術を本当に使いこなすには、自分自身の知識とスキルが追いついていなければならないと考え、社会人修士課程に進学しました。修士課程では、学術的な知識だけでなく、物事を論理的に組み立てて考えることを学びました。特に大きかったのは、「結果」だけでなく「目的」「背景」「方法」「考察」の重要性に気づけたことです。分析の現場ではデータにばかり目が行きがちですが、情報の伝え方一つでお客様の理解は大きく変わります。そうした視点や知見を得られたことも、非常に有益だったと思います。
2025年に修士課程を修了し、2026年秋からは博士課程に進む予定です。今後は、放射光を用いたin-situ X線CTの一般化やAIによる画像解析の効率化に挑戦し、将来的には、放射光のような高度技術をもっと多くの人が活用できるよう「技術と現場をつなぐ存在」になりたいと考えています。
とある一日のスケジュール
















